そう思った。 単純に技術で刺激を受けた、というだけでなく、自分を顧みる良い結果になる。

プログラミングは楽観に陥りがちな職業である。フィードバックは治療だ。 - Kent Beck

技術記事とLT

どちらもフィードバックを頂けることがある。これは嬉しいことだ。

スライドの準備。 自分はテーマを「失敗し、出来なかったこと」という課題を話すことにした。 なぜなら、自分はあまり成功した華々しいキャリアを全く歩めていない。 「自分の成功体験」なんてものは業務で中々積めなかったと思っているからだ。

書いていると、悪意が入った内容になってしまった。恨み辛みが湧き上がってくる洞察が出来上がった。 自分は、これで精神がおかしくなった。 「戦場から帰還した兵士があまり当時の物事を語らない」のは、一種の回避行動かもしれない。 抑圧の視点で過去を振り返るのは、重要なことだ。実際、自分の望むチームプレー像など、幾つかの洞察が得られた。 しかし、ハッキリ言えばやらない方が良い。何も出来なかった、というモヤモヤが自分を支配するだけだ。

結果的に、聞き手と共有し、自分にとって学びに出来そうな方針に考察を拡張した内容にした。 要は、過去ではなく未来に指針を置き、一度スライドを全面的にリファクタリングするというジャッジが出来た。

これは、一種のプログラミングと同じだ。 結果的に色々なフィードバックを頂けることが出来た。
立ち止まっても上手く行かないことも多いが、しかし立ち止まることができたのである。これは、暴走を食い止める大きなプロセスの1つだ。
sudoは「タイプする前に考えよ」と言っている。これはエンジニアとして結構大事だと思っていて、出来ないこともあるが、重視はしてきたことだ。それは、どんなことでも同じ。
非常に見栄が無いが、自分にとっては大きな成功体験を得られた気がした。

次に、フィードバックを頂いたことだ。 1つはある程度歴のあるキャリアを持っている方からの話。自分に持っていない知識を持っていると言われたことが嬉しかった。 自分はある意味エンジニアとしての正攻法のキャリアには完全に失敗している。経験の歴だけで言っても浅い。 20代のうちから、やるべきだったことは沢山あると後から外の世界を見るようになって知った。もっと早くにプログラムの楽しさに気付いていれば、願わくば中学生の頃に出会っていれば、と思ってしまうこともある。

しかし、浅い中で、自分だから得られた濃密な経験もあるのかもしれない。その中の1つは、恐らくSEの世界でエスパーと言われるやつで、端的に言えば機械の裏を読む能力である。
これにはファクトがあって、スパゲティを読む、OSSを読む、バグ修正する、ログを読む、デバッグするなどの単純訓練から得られた勘みたいなやつだ。
つまり、コードリーディングとテスト、デバッグ、無茶くさい理不尽なあれこれの賜物みたいなところ。恐らく優れたプログラマーより全然弱いが、色々な話を総合すると普通のSESで経験を積んだ人より、自分は本質の部分でここは優れてるという予測がある。

自分の性格について。 「職人気質」なのだそうである。まあ、OSSとか好きだとそうなるかな笑
「気になることをとことん掘り下げる」タイプって言われて、腑に落ちた。
多分、自分は心底がプログラマー気質ではあるんだろう。しかも多分、作業者より芸術家や作家に近いタイプだ。 だから、世の優れた先人プログラマーに感心し、夢を追うようになった節がある。天才なら最高だが、そうじゃないので社会と折り合いがつきにくくて厄介だ。だけど、結局これが自分なのだと思う。

BUMP OF CHICKENは「音楽が第一」と言っている。クリエイターは割とそんなところなんだろう。
自分にとっても承認欲求や自己肯定感は思いっきり必要と思っているタイプだ。かなり満たされたい。
しかし、自分にとって嬉しいのは、自分のアウトプットに興味を持ってもらえることなんだと、だから頑張る。
自分はそういうタイプなんだと思った。

知識も頭も悪いから、中々苦労するところがある。
趣味としても良い。が、現実世界食ってかなきゃいけないから、社会、会社とのバランス。 こういうところを上手くする方法は課題になってくると思う。

自分の弱いところは、ロマン主義なところだと思う。自尊心が常日頃へし折られすぎて、メンタルが安定していないのかも。
正直動けば動くほど願望は成就する、って学びつつあるのだけど、 成就しても期待結果が高いので、満足できない、みたいな矛盾した気持ちがあったりするんだよね。
現実は明らかに今までのことを考えればマイナスじゃない。かなりプラスと評価できることが増えてきつつある。 でも、現実がマイナスだったから、その気持ちに慣れない、みたいな気持ちがあるのかも。

まあ、一種の洗脳だろうな、とも思うようになった。誰からの、とは複数の集合概念だ。もうあまり言う気はない。それより必要なのは個の強さだ。プログラマとしての自分のアイデンティティ。

こういうモヤモヤした気持ちに分別をつけるのを上手くなりたい。バランスが欲しいなあと思う。
そしてガツガツ食い込めるモチベーションと体力。今の自分には少し足りない。

今はちょっと充電したいな、という気持ちが優先してしまう。正直疲れたな。
ただ、こういった今までの課題を整理していき、充電の中で洞察していきたいと思う。